通常アプリケーションの開発では、このAVDを使用してプログラムを作成し、ある程度出来たところで、実機での動作確認を行うという流れが一般的です。AVDは実機をエミュレートするものなので、対象とするターゲットデバイスの仕様と一致するように作成しておき、複数のAVDを用意しておくことで、PC上でいろいろなデバイスでの動作確認をすることができるようになります。
では、早速AVDを作成してみましょう。
◆ AVDの作成
- 「ウィンドウ」メニューから「Android ADKおよびAVDマネージャー」を選択します。
- Android SDKおよびAVDマネージャー画面が表示されます。デフォルトで選択状態になっていますが、画面左の[Virtual devices]を選択後、[新規]を クリックします。
- Create new Android Virtual Device(AVD)画面が表示されます。この画面内の各項目を設定することで、実機と同等のエミュレータが作成されます。ここでは以下の設定でAVDを作成することにします。次の内容を設定して、[Create AVD]をクリックします。
設定項目 設定値 名前 AVD21_HVGA_APIv7 ターゲット Android 2.1-update1 SD Card なし Snapshot オフ Skin ビルドイン: HVGA ハードウェア なし
[名前] … 仮想デバイスの名前を指定します。開発対象の実機をエミュレートするのであれば、機種名などを指定し、そうでなければ、そのAVDの設定が判るような名前にしておくのがよいでしょう。 [ターゲット] … 開発対象のAndroidバージョンを指定します。 [SD Card] … ストレージとしてSDカードを使用する場合の領域のサイズを指定します。
サイズに値を設定した場合、AVDではそのサイズのファイルを作成してストレージのエミュレーションを行います。まだしばらくSD Cardは使用しませんので、ここでは指定をしないことにします。[Snapshot] … AVD終了時の状態をスナップショットとして保存しておき、次回起動時に、そのときの状態を高速に復元することができるオプションです。
とりあえず、ここではオフにしておきます。[Skin] … AVDで表示する画面の解像度を指定します。通常はビルトインリストボックスの中から選択します。ここではHVGA(320x480ピクセル)を使用することにします。 [ハードウェア] … カメラやGPSなどをエミュレートする場合に指定します。
今回は特に指定を行いません。
- AVDの作成が完了すると、Create new Android Virtual Device(AVD)画面のリストに 作成したAVDが追加されているのが分ります。
◆ AVDの起動
- 一度AVDを作成しておくと次からは、作成時と同様に「ウィンドウ」メニューから「Android ADKおよびAVDマネージャー」を選択することで表示されるAndroid SDKおよびAVDマネージャー画面のリストからAVDを起動することができます。リストから起動するAVDを選択して[開始]をクリックします。
- Launch Options画面が表示されます。ここでは、指定したAVDの起動オプションを指定します。今回は特に設定を行わず、このまま[起動]をクリックします。
設定項目 設定値 Scale display to real size 指定せず Wipe user data 指定せず Launch from snapshot このAVDでは無効 Save to snapshot このAVDでは無効
[Scale display to real size] … AVD画面の解像度を大きいサイズに設定している場合、PC上で全ての領域を表示できないことがあります。このような場合にスケーリングを行って領域全てを表示可能にするために使用します。 [Wipe user data] … AVDに登録されたユーザーデータを削除してAVDを作成 時の状態に戻します。 [Launch from snapshot] … 前回エミュレータを終了した時の状態で起動する場合に指定します。
※このオプションはAVD作成時にSnapshotをオンにしている場合のみ有効です。[Save to snapshot] … エミュレーター終了時に、その時の状態を保存する 場合に指定します。
※このオプションはAVD作成時にSnapshotをオンにしている場合のみ有効です。 - 以下のように順に画面表示が行われ、AVDが起動します。
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